筑波大学附属高等学校

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授業

【国語科】

 国語科には現代文・古文・漢文の三領域があります。各領域をバランスよく学習し、次のような力をつけることを目標とします。
〈現代文〉抽象度が高く論理構成が複雑な評論文を的確に読解し、それに対する自分なりの考えを表現できる。また、微妙な心情表現をもった小説文や物語文など文学作品を理解し鑑賞できる。

〈古文〉「源氏物語」など高度な内容をもった古文を自分で辞書を引きながら読んで理解し、古文のおもしろさを鑑賞すると同時に、当時の人々の生活や文化のありさまを感得できる。〈漢文〉詩文・史伝・思想の各分野の作品に多く触れ、訓読によって深く正確に読み取る力をつける。また、作品の背景について理解を深めるとともに、日本文化への影響について考える契機とする。
【社会科(地歴・公民科)】
 1年生で地理A、世界史A、2年生で日本史Aと倫理、3年生で政治・経済を必修で行います。文系理系を問わず、社会(世の中、世界)を歴史的、科学的に認識できる力をつけてほしいからです。3年生には、地理、日本史、世界史、総合社会の選択科目が用意されています。興味関心、進路希望に応じて選択できます。担当教員は工夫をこらした独自教材を用いて、熱い授業を行っています。どの科目でも、生徒は講義を聞くだけてなく、自ら発表したりレポート等を作成することが求められます。本をよく読み、調べ、考えて、書く力が養われます。秋の桐陰祭には、1・2年生地歴科の夏の課題(地図やレポート)が展示されますので、附属生の「社会科力」を自分の目で確かめてください。
【数学科】
 みなさんは高校の数学の授業に対し、どのようなイメージを持っているでしょうか?公式を詰め込み、問題の解法のパターンを教わって、入試問題の演習を繰り返す…このような授業では、確かに入試問題を解く力はつくかもしれませんが、論理的に考える力や自分の意見を述べる力をつけることは期待できません。本校の数学の授業は、教員からの一方的な講義が中心ではなく、みなさんにじっくりと考えてもらったり、意見を表明してもらったりする場面が多々あります。それは、単に目先の目標のみにとらわれず、社会に出ても通用するような力を身につけてほしいと願うからです。みなさんと共に考え、共に論じ、共に学ぶことを楽しみにしています。
【理科】
 実験・観察を重視し、科学的な知識、論理的な思考力を本物に触れながら育てていくことをめざします。そのために実験室4部屋、演示実験台を備えた階段状の講義室3部屋をフル活用しています。実験・観察の内容は、本校の伝統の中で受け継いできた教育効果の高いものや、新たに開発したものなど豊富です。

 物理・化学・生物・地学のうち少なくとも3科目を履修するので、分野に偏ることのない科学的な教養が身につき、進路選択や将来の生活に生かされます。授業担当者は、生徒の学力や興味に応じて、発展的な内容も含むオリジナルな教材を準備し、より深い理解に導きます。
【外国語科】
 本校では英語を「生きたことば」としてとらえることを出発点にしています。単に一教科として位置付けるのではなく、コミュニケーションの手段という考え方です。そのため「聞く」「話す」「読む」「書く」これら4技能に等しく目を向けた授業が展開されます。1年次には週1回ネイティブ・スピーカーによる授業もあり、高校生活の前半で基礎力を充実させます。後半になると応用力の伸長をはかり、より高いレベルの英語力を身につけます。2008年度は毎年3年生が参加する全国高等学校英作文コンテストで学校賞を受賞しました。また2・3年生の希望者は、英語以外にドイツ語、フランス語、中国語を学ぶことができます。

【保健体育科】
 正規のサッカー場が取れるグラウンド、バレーボール場が3面取れる体育館のほか、コート面、武道館、プールと、都心とは思えない恵まれた環境の中で、1・3年次各3単位、2年次2単位の体育実技が行われます。1・2年次は男女別で全員が同じ種目をひと通り学習し、3年次は男女共習で、自分たちが選択した種目を学習します。1・2年次に教室で行なう保健・体育理論では、健康問題やスポーツの文化的側面について学びます。

 中学まで体育嫌いだった生徒も、明るくポジティブな雰囲気の中で活発に取り組んでいます。その雰囲気は、スポーツ大会などの行事、部活動、休み時間等にも広がり、学校全体の明るい雰囲気につながっています。
【家庭科】
 2年次に必修科目として「家庭基礎」2単位、3年次に自由選択科目として「フードデザイン」2単位があります。「家庭基礎」では卒業後の生活に役立つ内容の学習を目指すと共に、今現在の自分や生活を見直す内容も取り入れて学習しています。妊婦体験学習や保育人形実習、調理実習などの体験的な学習を組み入れています。他領域でも、実物あるいは実物に近いものに触れる機会を多く設け、生活の具体的なイメージを膨らますことにつなげています。

 「フードデザイン」では、調理実習に多くの時間を当て、実際の体験を通して食生活について広く学習することを目指しています。
【芸術科】
 美術・工芸・音楽・書道の4科目を開講しています。4科目を開講している学校は数少なく、幅広い希望に対応できるしくみになっています。この中から1科目を入学時に選択し、2年間続けて履修します。途中で他の科目に変更することはできません。「芸術科」では多くの表現の様式や効果を学ぶと共に、創造活動を通して美的感覚を養い、感性を豊かにすること、また、生涯それぞれの芸術活動を愛好していけるようになることを目標としています。生徒は、科目によってその表現方法は違っても、自己表現の貴重な場として授業に取り組み、2学年では全員が、作品展示・演奏発表などを行なっています。

【情報科】
 情報を1年生で2単位学習します。これは、情報で学んだことを、他教科での学習だけでなく、学校生活全般で役立てられるように考えているからです。
 情報の授業の目的は大きく2つあります。1つは、正しい情報を効率よく「集める」、情報の意味を考えながら「まとめる」、正しい情報をわかりやすく「伝える」、この3つからなる情報のサイクルをうまくできるようになる「情報活用力」を身につけることです。もう1つは、今ある情報を活用することによって、新たに価値ある情報を創る「情報創造力」を身につけることです。そのために必要な技術と考え方を、様々なグループワークや個人研究、発表などを通して学習します。