高校生20名が北京市を訪問(2009年度)

2009年10月7日~14日、本校の生徒20名(男子10名、女子10名)と引率教員3名が、中国・北京市を訪問しました。本校にとって初めての中国訪問は、「イオン1%クラブ」の主催するティーンエイジ・アンバサダー(TA)事業の支援によるもので、渡航費・滞在費は全額、同クラブが負担しました。1990年から始まる同事業にとっても北京市訪問は初めてとなります。
建国60周年の祝賀ムードに包まれる北京市に到着したのは7日の午後。8日は天安門広場・故宮・頤和園や王府井を、9日午後は清華大学訪問を経て北京オリンピック会場を見学し、これらを通して新旧の中国を体感しました。10日には北京の緑化運動についてレクチャーを受け、国際的な課題である環境問題について理解を深めました。この間、京劇や雑技団といった中国独特の芸能文化を鑑賞する機会もありました。
9日の午前は、北京市政府への表敬訪問です。VTPルームに迎えられ、公式使節として副市長と対面しました。折しも「中日韓首脳会談」が北京市で開かれる直前であり、「鳩山首相の先遣隊」とスピーチの中で紹介されるほど、現地でも、我々の「小大使活動」が大きく取り上げられ、中国テレビの取材が入り、全国に放映されました。
日程の後半は“交流”が大きなテーマです。北京市における最難関校である北京師範大学第二附属中学校と、日本語を第2言語として全員が学習し、日本の学校とも関係が深い月壇中学校の、いずれも高等部の生徒たちとの交流活動です。本校からの20名に、それぞれホスト役として中国の高校生がつき、11日はホストファミリーの家庭生活に触れながら、高校生同士で北京の休日を楽しみました。12日にはホストファミリーの学校を訪問して授業を受け、放課後の交流会では互いに歌や踊りを披露しました。晩餐会では両国の高校生が円卓を囲み、若者同士で盛り上がりました。13日もともに行動し、記念植樹や万里の長城を見学しました。これらの成果は14日午前の発表会で、主に英語を用いて参加者全員に披露されました。
10月24日~31日まで、今度は北京市から高校生が来日します。ホスト役となってくれた北京師範第二附中と月壇中の20名に加え、新たに19名のTAが、日本の生活や文化に触れます。本校への体験入学や、高校生との交流が行われます。
このような充実したプログラムの実現には、北京市政府とイオン1%クラブの大きな支援がありました。少なくとも今後3年間、この事業を続けていくことを、北京市政府との間で確認しています。
シンガポールのホワチョン校との交流に加え、新たなプログラムが始まりました。

【日程と主な活動】

京劇鑑賞 天安門広場・故宮へ
10/7 京劇鑑賞 10/8 天安門広場・故宮へ
王府井 北京市庁舎表敬訪問
10/8 北京一の繁華街「王府井」へ 10/9 北京市庁舎表敬訪問
鳥の巣 月壇中学
10/9 「鳥の巣」へ 10/10 月壇中学で熱烈歓迎を受ける
ホストファミリーとの初対面 月壇中学の美術の授業に参加
10/10 ホストファミリーとの初対面 10/12 月壇中学の美術の授業に参加
北京師範大学第二附属中学 北京師範大学第二附属中学
10/12 北京師範大学第二附属中学でも体育や地理・英語・物理の授業に参加
交流会 記念写真
10/12 交流会では互いに出し物を披露 10/12 全員での記念写真
万里の長城 万里の長城
10/13 ホストファミリーの生徒とともに万里の長城を訪問
万里の長城にて植樹活動 発表会:活動の成果を英語で発表
10/13 万里の長城にて植樹活動 10/14 発表会:活動の成果を英語で発表

【参加生徒のコメント】

  • 今の私に日中関係をどうこうするなんてできないけど、とりあえず中国人に対する偏見は薄れたと思う。そして、中国のことをもっと知りたいと思うようになった。(高2女子)
  • 言語が全く通じなくても、ジェスチャーや目を通して、ある程度伝えることはできると気づいた。また、折り紙などの文化はすごく伝わりやすく、“文化”は交流をする上で重要なウェイトを占めるということを改めて感じた。(高2女子)
  • この交流で一番よかったと思うことは、外国の人とコミュニケーションをとる際に、一番重要な極意を学んだことです。それは“伝えよう”と思って必死になることです。英語や中国語がうまく話せるということももちろん大切ですが、その前にこの気持ちがあるかないかで本当に違います。そして必死になって伝えた結果、とてもよい友達ができました。(高2男子)